運の悪い男の日々

雑談,パチンコ,労働,不運,金

妄想録:高校教師

2041年3月9日(金)晴れ

今年度も終わりだ。生徒たちは高校を卒業し、それぞれの道へと進んでいく。

今日は体育館で最後の学年集会。俺を含め、担任を持つ教師は生徒の前で話をしなければならない。

何を話そうか。ここは俺らしく、失敗してもなんとかなるのが人生だと伝えたい。

 

~マイクを手に話始める~

僕は昔、ギャンブル依存症でした。20代後半で借金は500万円を超え、当時付き合っていた女性にも振られ、もう人生終わったなと毎晩一人泣きながら眠る。なのに、なのに朝起きると次こそ取り返す・・・と気が付けば借りたお金を握りしめ、店に向かってしまう。

そんな毎日でした。

ある日、そんな僕を見かねた職場の同僚、まぁ今の奥さんなんですが・・・、

借金に追い込まれ、日々やつれていく僕を見かねて「ちゃんと病院に行こう」と治療が始まりました。キャッシュカードを管理してもらい、我慢する日々。欲に負け、隠れてお金を工面したこともありました。依存症から立ち直るというのは決して簡単なことではありません。

しかし、周りの懸命なサポートもあり、5年の歳月をかけて借金を完済。ギャンブル依存症から立ち直ることに成功しました。

今では結婚もして二人の娘とそして人生を救ってくれた最愛の妻と幸せに暮らしています。当時こそ大変でしたが、今では、あの頃の自分があったからこそ今の自分、そして今の生活があるのだと実感しています。

失敗してもなんとかなるんだから。ここにいる皆も失敗を恐れずに人生を生きて欲しい。そしてこの先の長い人生、幸せに生きてほしい。

君たちが過ごしたあの教室から、幸せがあらんことを。

~感動して泣く生徒&拍手喝采

 

いつか今の俺が役立つことを願って、

こんな妄想をしていた。